トージバ・大豆レボリューション
例えば大豆レボリューション。全国に展開する「場」の仕組み
例えば、大豆レボリューションの場合で説明してみよう。
大豆レボリューションは、農村にある農地(遊休地など)に、都会などから参加者を募り、大豆を撒いて育て、収穫し、最後は大豆加工品(味噌など)をつくるという、いわば「農レジャー」の場である。
プレイヤーは、「テイケイ農家」さんと「参加者」、そしてその間をつなぐ「コーディネーター」と「トージバ」の4者だ。まずは、農地を提供し、無農薬で大豆づくりをサポートしてくれる「テイケイ農家」さんと提携。農地1反(300坪)を50口に分け、参加者は一口(6坪)を5000円の参加費(各畑で違いがある)でオーナーになる(トラスト/相互信託)。一年を通じて参加者は畑に通い大豆の世話をし、収穫する。そして最後に収穫できた大豆の一口分をもらえるという仕組みだ。収穫量は年によって違うが、例年2~3kgの大豆が各参加者の手に渡るという。
この収穫した大豆が、一人当たり2~3kgになるというのが、これまた絶妙な数なのだ。一年のプログラムの最後は、収穫した大豆を使って味噌をつくるのだか、この大豆2~3kgでできる味噌の量は、ほぼ日本人一人が一年間に消費する味噌の量なのだという。5000円の参加費で、国産の無農薬大豆の味噌を一年分、自給自足できるという、なんとも腑に落ちる数字に、ちょっとした感動を覚える。もし、天候不順や虫害で不作になれば、「今年は味噌を節約するか」と、実生活の中で農家への思いや自然とのかかわりを感じられるというのも、なんでもお金を出せば買える時代にいるからこそ、貴重な体験だ。
また、お金の流れを言うと、一反で集められる参加費は5000円×50口=25万円になる。この25万円は、10万円テイケイ農家さんへ、10万円コーディネーターへ、のこりの5万円がトージバへ渡される。通常、一反でできる大豆120~130㎏の一般的な流通市場への買取価格が、地大豆だと8万円ほどにしかならないという。そう考えれば、テイケイ農家さんにとっても悪い話ではないようだ。また、新たにはじめたいという地域でも、すでに名の通ったトージバと連携することで、一歩を踏み出す勇気もでる。一方、トージバと組まなくてもいいという人たちは、この仕組みをつかって勝手にやってくれるのもOKだという。
「ソーシャルであるということは、オープンであるということですよ」とは、メンバーであり、渡邉さんと一緒に「一粒合同会社」を経営しているハッタケンタローさんの言葉。
「仕組み」を提供し、ネットワークでつながる。一人のスーパースターがいなくても、どの地域でも続けられる。このカタをつくって、どんどん地方でやってもらいたい。これがトージバの思いなのだ。
