放課後NPO After School!!
放課後の子どもを地域に戻していく活動
「放課後NPOアフタースクール」とは、小学校の放課後に「プログラム」と「先生」を提供するコーディネート事業だ。現在、世田谷区と目黒区で、毎水曜日の放課後や土日曜日に2~3校、希望する学校をめぐって開催している。プログラムの内容は多岐にわたり、大学生と一緒に豆腐づくりに挑戦したり、大工の棟梁と一緒に本物の木で小さな家をつくったり、FC東京のサッカー選手にサッカーを教わったりと、大人も参加したくなるような魅力的なものが目白押しだ。ちなみに「初めての家づくり、放課後の家」は、2008年度Gマーク(*1)を受賞している。
先生になるのは、地域に住んでいる大工さんやパティシエ、マンガ家といったプロフェッショナル。ツテを通じて依頼したり、時には突撃依頼をすることもあるという。当初は、どんな活動をしているのかといぶかしがられたりもしたそうだが、本当に大変だったのは、先生探しではなく、活動の場である学校との関係づくりだったそうだ。
「この活動を始めて気づいたのは、学校という教育の場は、一般の人には思いのほか閉ざされた世界だということでした。地域の人はもちろん、子どもが卒業してしまえば、親だって関係性は途絶えてしまいます。そんな場所に『放課後NPO』だと言っても、なかなか相手にもされず、危ない人なんじゃないかと疑われたりもしました(笑)。今の状態になるまで3年かかりましたね」
スタート時は、チラシをつくって参加者を募ったりと苦労もしたそうだが、今では、世田谷区と目黒区の小学校との協働体制が確立し、さらに活動の噂を聞きつけた私立の小学校からも依頼が舞い込んでいるという。
現在、平岩さんを含め5名のコーディネーターがプログラムを運営。いくつかの助成金を申請し、その資金を市民先生の講師料などに回しているというが、平岩さん以下スタッフはボランティアで活動している。
「将来的には、スタッフが放課後NPOの仕事で食べていけるようになる必要があると思います」。
アメリカの放課後NPOなどは、行政がしっかり予算を組んでNPO団体と一緒に活動をしているという。今後この活動を継続させていくためにも、まずは、成功例を増やし、認知度をあげ、地域へのメリットを提示していく必要があるだろう。この活動に参加した子どもがどのように成長するかなど、目に見えにくい結果も多いため、長期的視野に立つことも重要だ。
