土祭ーEarth Art Festa 2009 in Mashiko
やればやるほど、益子が良くなる祭を目指して
土祭の運営でユニークだった点は、つくり上げるプロセスの中に、まちが抱える問題や環境・資源といったグローバルな問題も、共に問題提起をし、解決していこうとプログラムを導入したことだ。
例えば、竹チーム。このチームのミッションは、会場で使うテントを、竹を使ってつくろうというもの。これは、総合ディレクターの馬場さんの「会場には出来る限り工業製品は使わずに、自然素材のもの、手づくりのもので構成したい」という思いからだが、放置竹林による里山の荒廃というまちの問題と組み合わせることにより、竹林の整備と問題提起も可能にした。さらに、会場にも竹による統一感も与えられ、来場者の好評を得ていた。
竹の伐採には、多くの町民ボランティアが参加。土祭プロジェクトチームの頭(かしら)でもある大塚町長も度々参加している。
「県の会議でもよく取り上げられる放置竹林問題ですが、間伐しろと机上で言うのは簡単です。しかし、実際に体験し、その大変さを知ってはじめて、これは山の所有者だけで解決できるものではない、町の問題なんだと、実感を込めていうことができます」(大塚町長)
また、使い捨て食器を減らしたいという環境への配慮から、飲食ブースでは、極力益子焼の器でのサービスを行った。これは、会期中のみならず、会議やボランティアへの食事の提供時にも導入している。
既製品や使い捨てに頼らないということは、詰まるところ「手間隙」がかかるということに他ならない。来場者アンケートにも「手づくりされた感じが良かった」という意見が多かったという。時間と手の痕跡が、土祭全体から醸し出される温かさにつながっていったようだ。スターネットで扱うモノたちがそうであるように、人の手によってひとつずつつくられたもののみに宿る、力強さと美しさ。それが、益子の資源であるということ。完成してはじめて、プロジェクトチームの面々はその素晴らしさを目の当たりにしたのだった。
