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土祭ーEarth Art Festa 2009 in Mashiko

土祭ーEarth Art Festa 2009 in Mashiko

言うは易し、行うは難し。自発性を引き出す難しさ

通常、このようなイベントの運営には、運営のプロフェッショナル、イベント会社と呼ばれる会社が入るのものだが、先述したように、当初より予算が少なかったことと、「協働」を実行するためにと、数名を除いた専門家以外のほとんどのメンバーが、役場職員と町民のボランティアで構成された。
昨今、ボランティア流行であるが、地方ではまだまだボランティアを正しく理解している人は少ない。ボランティアとは、けっして無償労働の提供ではない。「何かしなければ、したい」という動機のもとに自発的に行動し、その経験から何か(例えば、必要とされる喜びや人とのつながり、様々な学びなど)を得ることである。そんなボランティアを理解して参加した人の多くは、町外の人たちであった。
益子では、祭や地域行事など、組織を通じて地域への「お手伝い」をすることが、日常的にあった。それは役場内でも同様で、陶器市や産業祭などイベントのたびに、「お手伝い」要員として借り出されることが多い。こういった相互扶助の慣習は、大変美しいし、地方では重要なものだ。しかし、これは、組織を通じたある種の命令が前提になっている。「言われれば動く」という習慣が、自らの頭で考え、行動を必要とされた土祭では、逆に足かせになってしまうことにもつながった。特に、困難な状況に陥ったとき、「大変な思いをしているのは、命令した人のせいである」と、命令があれば時にいいわけや逃げのいい口上になりやすい。また、参加の動機付けが弱いため、こういったイベントや共同で何かを成し遂げる際の大切な副産物である、困難の後の「成長」に結びつきづらい面もある。
特に、社会貢献が仕事の評価につながっていなかった、役場職員の土祭への反発と疲弊は大きい。ふりかえりのアンケートで、町民ボランティアの8割がまた土祭に参加したいと答えているのに対し、役場職員は3割にとどまっている。
当初は役場職員も自由参加という形を取っていたが、「町民に参加を呼びかける上で、まずは、役場職員がボランティアに参加すべきだ」という町長の号令で、ほぼ全員が何らかのプロジェクトに参加。そのため、職員間での温度差、やらされている感は否めないものになった。一方、町民のほうは、商工会青年部など一部組織での参加はあったものの、基本的には個人の判断による参加だったため、満足度も高いものになっている。
土祭終了後3ヶ月がたったところで、大塚町長に土祭を通して、改善していきたいところは何かとたずねた。
「一言でいうと、ネガティブな心ですね。新しい試みに対して、欠点ばかりをあげつらう人が多いのが残念です。前向きな批判ならいいのですが……。また、やるべき立場の人間がひっぱっていかなかったこと、受身の人が多かったということも変えていかなくてはいけないと思っています。行政に対して、次は何をしてくれるの?と待っているのではなく、もっと自主性を持って、独立自尊でやってほしい。これからの益子町の課題です」

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