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現実と「私」のつながりは見えにくい

現実と「私」のつながりは見えにくい

最近出会ったソーシャルデザインの実践者は、活動を始めたきっかけが驚くほど共通している。阪神大震災の経験である。それまで企業の第一線で活躍してきた筋金入りのビジネスパーソンが、阪神大震災の経験を通じて自身の無力さを知り、同時に自分が困難な現実に対して何ができるのかを考え始めた、という共通のパターンが存在する。このように重大なできごととの遭遇でなくても、自分自身が現実に向き合い、感情を突き動かされ、「なんとかしたい」と考え始めるのは、活動のモチベーション形成プロセスとしてごく自然だろう。

自覚すべきは、現実を目の当たりにし、立ち止まって考える機会が限りなく少なくなっているということではないか。放課後NPOの平岩さんは、「最近、大人がどんどん引きこもっていくのが伝わってくる」と言う。平岩さんの言葉を借りれば、日本人はとてつもなくバーチャルな世界に住んでいるのだ。日々のできごとはニュースという情報として消費され、自分との関わりが考慮されることなどほとんどない。そんな環境で、現実にアクセスし、つながりを自覚するのは想像以上に困難だ。

だからこそ、毎日の出会いやできごとの経験への感度を高め、自分と世界とのつながりを探り続けることが大切だ。次の大災害を待つ理由などどこにもない。(田)

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